このシーンに関する江面氏のコメント: ストーリー全体を通しての色の抑揚っていうか、緩急も、考えますよね。それは監督との長い、凄いやりとりの中で決めていくんですけどね。 尺全体で、最初、彩度の低い、ほとんど白黒にちょこっとだけ色が入ったような世界があって、次にワンポイントだけ色が入ってるような画面。それから、たまに赤い血の色がちょこっと入り、また、地味な画面。今度はパトライトの赤いライトのシーンがあって、ぽっと入ってきた 赤が、どんどん強さを増していって、ダンスシーンになると、さらに赤のボルテージが上がりっぱなしになって、バンパイアの顔のアップの時に、パンッ! 赤が炸裂するんですよ。 地味ぃ―な感じの彩度の低いちょっと陰湿な場面は、より陰湿に、で、赤く膨張して、零れ落ちちゃうくらいの、赤一色っていうやつは、さらに破裂するぐらいの赤一色に。全体を通しての高低差をボードに設計していくんですね。でも、ちょっと、ツメが甘いんですよ。その時はこれ以上やると怖いかなと思ってたんですけど、もっとやるべきだったなと、今は思ってますけどね。 |