劇場版「空の境界」第三章 痛覚残留
劇場上映
(2008.2)
――はい。とても……とても痛いです。わたし、泣いてしまいそうで―――
©奈須きのこ/講談社・アニプレックス・ノーツ・ufotable
INTRODUCTION
イントロダクション
「わたし、人殺しなんかしたくないのに―――」
「そうでもないよ、おまえは」
見た瞬間に気が付いた。いや、視えてしまった、と言うべきか。
敵であるという確信と、そうじゃない、という否定。
そこにいるのは自分のいる境界がわからないまま超えてしまった、少女だったモノ。
人知れず繰り返される陵辱に、しかし、彼女は無機質な視線を投げかけるばかり。
仮に人の脳に複数のチャンネルがあるとしよう。現実に即して生きるための最大公約数のチャンネルがあるとして、おそらく大多数の人間はそこにあわせて世界を見つめ、認識し、だからこそ共存できる。
けれど、どうしても皆とは異なるチャンネルにしかあわせることしかできない、そんな存在がいたとしたら―――それは、もう人外。いや「存在不適合者」と呼ぶ。
社会に不適合、ではなく、存在そのものが不適合だという話。
どうやらそれを「超能力者」というらしい。
そしてある晩のこと。飲み会帰りの雨の中、どこまでも普通、けれど類い希な探し物の才能を持つ黒桐幹也は闇にうずくまるひとりの少女を拾ってしまう。
「それ」がいずれ、自身が探すことになる対象とも気付かずに、探す前から見つけていた・・・・・・が、その事実を知ることはない。
行方不明になった後輩。
会えなかった妹とその友人。
手足どころか首までもがねじ切られた惨殺死体は、今日もまたひとつ、増える。
てんでに別方向へ手前勝手に進行する出来事は、やがてひとつの結末へと辿り着く―――まごうことなき、死闘へと。
夏の雨の夜、瞳に映るすべてをねじ曲げ破壊する少女と、すべての死線を瞳に映す少女は、殺意を胸に対峙する。
「そうでもないよ、おまえは」
見た瞬間に気が付いた。いや、視えてしまった、と言うべきか。
敵であるという確信と、そうじゃない、という否定。
そこにいるのは自分のいる境界がわからないまま超えてしまった、少女だったモノ。
人知れず繰り返される陵辱に、しかし、彼女は無機質な視線を投げかけるばかり。
仮に人の脳に複数のチャンネルがあるとしよう。現実に即して生きるための最大公約数のチャンネルがあるとして、おそらく大多数の人間はそこにあわせて世界を見つめ、認識し、だからこそ共存できる。
けれど、どうしても皆とは異なるチャンネルにしかあわせることしかできない、そんな存在がいたとしたら―――それは、もう人外。いや「存在不適合者」と呼ぶ。
社会に不適合、ではなく、存在そのものが不適合だという話。
どうやらそれを「超能力者」というらしい。
そしてある晩のこと。飲み会帰りの雨の中、どこまでも普通、けれど類い希な探し物の才能を持つ黒桐幹也は闇にうずくまるひとりの少女を拾ってしまう。
「それ」がいずれ、自身が探すことになる対象とも気付かずに、探す前から見つけていた・・・・・・が、その事実を知ることはない。
行方不明になった後輩。
会えなかった妹とその友人。
手足どころか首までもがねじ切られた惨殺死体は、今日もまたひとつ、増える。
てんでに別方向へ手前勝手に進行する出来事は、やがてひとつの結末へと辿り着く―――まごうことなき、死闘へと。
夏の雨の夜、瞳に映るすべてをねじ曲げ破壊する少女と、すべての死線を瞳に映す少女は、殺意を胸に対峙する。
STAFFCAST
スタッフ・キャスト
スタッフ
-
- 撮影監督
- 寺尾優一・松田成志
-
- 製作
- 劇場版「空の境界」製作委員会
-
- 配給
- アニプレックス
-
- アニメーション制作
- ufotable
-
- 制作プロデューサー
- 近藤 光
-
- 制作デスク
- 鈴木 龍
-
- 音響監督
- 岩浪美和
-
- 色彩設計
- 千葉絵美
-
- 3D監督
- 中村慎太郎
-
- 原作
- 奈須きのこ「空の境界」(講談社ノベルス)
-
- 美術監督
- 小倉一男
-
- 音楽
- 梶浦由記
-
- 脚本
- 平松正樹(ufotable)
-
- 作画監督・キャラクターデザイン
- 小船井充・須藤友徳
-
- キャラクター原案
- 武内 崇
-
- 監督
- 小船井充
キャスト
-
- 両儀式
- 坂本真綾
-
- 黒桐幹也
- 鈴村健一
-
- 蒼崎橙子
- 本田貴子
-
- 黒桐鮮花
- 藤村 歩
-
- 浅上藤乃
- 能登麻美子