夏目友人帳 参

STORY

ストーリー

1

妖しきものの名

小さな頃から、妖怪といわれるものの類を見ることができ、そのため周囲から疎まれてきた夏目貴志。
用心棒の妖怪・ニャンコ先生と共に、祖母レイコの遺品「友人帳」に書かれた妖怪達の名前を返す日々を送るうち、心優しい藤原夫妻や学校の友人など、大切な場所を手にしていた。そんなある日、夏目は、災厄が訪れることを知らせるという妖怪「影茶碗」が走り回るのを目にする。ようやく手にした大切な場所を守るためにも、妖怪に関わらないことを決意する夏目だったが、偶然出会った老婆の姿をした妖怪に手伝いをさせられることになってしまう…

スタッフ

  • 脚本
    村井さだゆき
  • 絵コンテ
    篠原俊哉
  • 演出
    大森貴弘
  • 作画監督
    田中織枝、山田起生

浮春の郷(さと)

「名前を返してほしい」と夏目の前に現れた女妖怪。幻の郷といわれる“浮春の郷”の住人だったというその妖怪は、郷へ帰るため一緒に旅をしていた兄を探しているのだという。
一方ニャンコ先生は、八ツ原でかつて瘴気をばらまき害を与えていた妖怪が復活したという話を聞く。レイコに負けたために山で眠りについていたというその妖怪もまた、“浮春の郷”の住人だったという。
そんな時、父親が不在の田沼の家に妖怪が現れる。何かを探しながら、自らに刃物を突き立てているようなのだが…

スタッフ

  • 脚本
    村井さだゆき
  • 絵コンテ
    寺東克己
  • 演出
    中村里美
  • 作画監督
    川添政和

偽りの友人

西村、北本との帰宅途中、妖怪が見えるという夏目の秘密を知っているかのような口ぶりで声をかけて来た柴田という少年。かつて夏目と同じ小学校だったことがあるという柴田に連れられ、隣町の公園にやって来た夏目は、そこで村崎という女子高生に会う。どうやらその村崎という女の子に思いを寄せている柴田は、その子が本当に人間か、と夏目に尋ねる。そんな柴田を笑い飛ばす夏目だったが、その夜、村崎が妖怪だという夢を見てしまい…

スタッフ

  • 脚本
    花田十輝
  • 絵コンテ
    名村英敏
  • 演出
    園田雅裕
  • 作画監督
    松本文男

幼き日々に

中間テストも終わり、西村・北本・笹田と出かけることになった。電車から眺めていた景色が、親戚中をたらいまわしにされていた頃、住んでいたことがあったあたりだと気付いた夏目。自分には懐かしい思い出がないと感じていた夏目だったが、そんな風景を前に、そこに住んでいた頃を思い出し…

スタッフ

  • 脚本
    吉永亜矢
  • 絵コンテ
    うえだひでひと
  • 演出
    うえだひでひと
  • 作画監督
    青野厚司

蔵にひそむもの

田沼と一緒にタキの家の蔵掃除を手伝うことになった夏目。
妖怪の研究をしていたというタキの祖父が残した魔除けの着物が一枚なくなっていることに気づくが、タキや田沼を怖がらせたくないと思い、言い出せずにいた。
しかし、その着物は古い人形の妖怪で、タキの祖父に封じられたはずみでバラバラになった自分の身体を集めようとしていると、タキの祖父を知る妖怪に教えられる。

スタッフ

  • 脚本
    大野木寛
  • 絵コンテ
    大畑清隆
  • 演出
    高橋秀弥
  • 作画監督
    近藤奈都子

人(ひと)ならぬもの

神社のお堂で血を流し倒れている妖怪達の姿を見た夏目。着物姿の人影に襲われた夏目を助けた妖怪から、血を奪われる妖怪が続出していると聞いた夏目は、仲間のためにも力を貸してほしいという妖怪の言葉に心が揺れる。
妖怪の血を奪うような猟奇的な相手…、人間の中にも妖怪の血を使って術を行うものもいると聞いた夏目は…

スタッフ

  • 脚本
    花田十輝
  • 絵コンテ
    寺東克己
  • 演出
    園田雅裕
  • 作画監督
    松本文男

祓い屋

妖怪の血を奪う人間を突き止めようとしていた夏目は、ついに祓い屋一門の頭首・的場静司と出会う。名取の助けもあって事件を調べ始めたが、的場の式に襲われ捕らわれてしまう。目的のためなら容赦なく妖怪を使うという的場から、妖怪の血は大妖怪の封印を解くために使えるのだと聞いた夏目は、自分とも、ましてや同じ祓い屋である名取とも、あまりに違う立場で妖怪と接している人間がいることを知る。

スタッフ

  • 脚本
    花田十輝
  • 絵コンテ
    寺東克己
  • 演出
    中村里美
  • 作画監督
    田中織枝

子狐のとけい

滋と共に、陶芸教室に参加するため旅行に行くことになる夏目。楽しみに思う夏目だったが、的場からまじないの矢を受けたニャンコ先生の様子が気になっていた。そんな時ヒノエから、朧草という妖怪の傷に効く薬草について聞かされ、朧草を探すためにも、ニャンコ先生を連れて旅行に行くことにする。
そして、夏目が訪れた地は、「強くなって夏目の力になりたい」と再会を心待ちにしている子狐が住む場所だった。

スタッフ

  • 脚本
    村井さだゆき
  • 絵コンテ
    小島正幸
  • 演出
    松田 清
  • 作画監督
    川添政和

秋風切って

鞄の中から出てきた石ころが突然何かを呟き始めた。ヒノエが窓の外に蹴り飛ばし事なきを得たが、夏目は嫌な予感を拭えなかった。夏目の通う高校では文化祭を控えていた。友人たちに囲まれ、文化祭を楽しもうとする夏目だったが、妖怪に操られた女子生徒によって、あの石を手渡されてしまう。人を操ってまで夏目に近づこうとする目的は何なのか…

スタッフ

  • 脚本
    吉永亜矢
  • 絵コンテ
    園田雅裕
  • 演出
    園田雅裕
  • 作画監督
    松本文男

割れた鏡

森の木の上に何か光るものを見つけた瞬間、その光が夏目の目の中に!何者かがやって来る気配と共に突風に襲われるが、居合わせた田沼がとっさに夏目をかばう。
その翌日学校を休んで以降、何か夏目を避けているような様子の田沼が気になっていた夏目は、学校の裏庭でうずくまり穴を掘っている田沼の姿を目にする。やはり何かおかしいと田沼を追おうとすると、夏目の目に激痛が走る。

スタッフ

  • 脚本
    大野木寛
  • 絵コンテ
    高橋秀弥
  • 演出
    高橋秀弥
  • 作画監督
    青野厚司

十一

映すもの

田沼が妖怪にとりつかれた。その妖怪は友人のために壊れた鏡の欠片を探しており、全部集めるまで田沼の体から離れる気はないと言う。田沼の様子が心配な夏目は、田沼の家に泊まりこむことにする。
その夜、夏目は田沼にとりついた妖怪の夢を見た。その妖怪が探している友人は何か患っているようだった。田沼に妖怪を見せたり、無茶をさせることを咎める夏目に、その妖怪は、妖怪のことを知りたがったのは田沼自身だということ、そして、自分の探している友人のことを語るのだった。

スタッフ

  • 脚本
    大野木寛
  • 絵コンテ
    渡部高志
  • 演出
    園田雅裕
  • 作画監督
    松本文男

十二

帰る場所

夏目の元に現れた面をつけた妖怪、名前を取り返しに来たのではなく、その目的は夏目自身にあるようであった。出会った途端、その妖怪にあてられ倒れてしまった夏目。かつてその妖怪とは会ったことがあるという。それは、塔子と出会い藤原家に引き取られる少し前のことだった…。

スタッフ

  • 脚本
    吉永亜矢
  • 絵コンテ
    久木晃嗣
  • 演出
    久木晃嗣
  • 作画監督
    村山公輔、池内直子

十三

夏目遊戯帳

テストを終え、次の休みに出かける相談をする夏目たち。どこに遊びに行くか話しているうち、子どもの頃の遊びの話になり、仲間に入れてもらえず見ているだけだった影踏み鬼を思い出す。
翌日、夏目は妖怪たちの宴会に強引に連れて来られ、盛り上がった妖怪たちに、人の子の遊びをやろうと言われる。つい口にした影踏み鬼を妖怪たちとやってみることになるのだが…。

スタッフ

  • 脚本
    村井さだゆき
  • 絵コンテ
    大森貴弘
  • 演出
    松田 清
  • 作画監督
    川添政和、近藤奈都子