1959年生まれ、群馬県出身。「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」('01)、「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」('02)が高い評価を受け大人も楽しめるアニメを確立。「河童のクゥと夏休み」('07)など、丁寧な日常描写が特徴。
《 監督作品 》
エスパー魔美 星空のダンシングドール (‘88)
ドラミちゃん アララ少年山賊団! (‘91)
ドラミちゃん ハロー恐竜キッズ!! (‘93)
クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡 (‘97)
クレヨンしんちゃん 電撃!ブタのヒヅメ大作戦 (‘98)
クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦 (‘99)
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル (‘00)
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲 (‘01)
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦 (‘02)
河童のクゥと夏休み (‘07)
《 受賞歴 》
第6回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞
第57回毎日映画コンクール・アニメーション映画賞
第11回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞
第62回毎日映画コンクール アニメーション映画賞
第31回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞
第81回キネマ旬報ベスト・テン 日本映画第5位
Q:監督が今回仕事を受けてもいいなと思った決め手は?
そうですね、ファンタジー要素が、あることはあるんですけど、基本的に日常の話なので、それは自分にとってもやりやすいなと思ったんですね。後は、原作の持つ重いテーマを扱いながら、森さん独特の一人称の軽快な語り口で、ちょっとユーモアも感じられるような、それが好感をもてたし、その雰囲気を映像で出せるのかなって、色々その後、悩みましたけどね。
Q:今作の中で、監督が好きなシーンは?
難しいですね。好きなシーン…お母さんが作ったハンバーグを真が食わずに『吐きそうだよね』って席たって、残されたお母さんが泣き始めるところ、あそこは絵コンテ描いてて興奮しましたね。今回、僕はサディスト扱いなんですね。現場のスタッフから『お母さんかわいそすぎるとか』僕自身は、物語をよくするためにしているわけで、さあどのタイミングでお母さんを泣かそうかとか。あと真逆のシーンだと、真が靴屋に早乙女君に連れられて行って、ちょっといたずらしかけられて、素の反応を見せるところがあるんですけどね。でも真自身も全然悪い気はしないっていう…それによってなんかちょっと気持ちが温かくなるって、あそこなんかは結構気に入ってますね。
Q:早乙女君というキャラクターが、原監督っぽいと聞いたが?
いやいや、僕はあんないいやつじゃないですよ。なんかね、あきれるくらいいいやつにしたかったんですよね、早乙女君を。そうじゃないとやっぱり真は、心を開けないと思ったし、早乙女君っていう子の存在感…ものすごく気を使って、台詞とかも書いていた覚えがありますけど。うん。
Q:作品を作って行く上で心がけていることは?
そういうこと考えないで来たんですけど、誰もが、安心するようなプロットや設定、仕掛けは、実はあまり面白くないんだって思うようになりましたね。そんなものいらないんだよって。どうしても作り手は、『ここでやまがないとね』『それは観る人納得しないよ』って考えに陥るんですよ。僕もそれを当たり前に考えていたんですけど、実はそうじゃなくても観客は面白がるんだなっていう経験をして、なんかちょっと目が覚めたんですよ。またものすごくハードル高いんですけど、他に似たのがないよねこれっていうのが作りたいですよね。『カラフル』も似たのはないなと思ってますね今のとこ。
Q:『カラフル』をどんな人にみてもらいたい?
たくさんの人に読まれている原作なので、その読んだ子達が日々成長している訳ですよね。中学生の頃に読んだ子は社会人になってたり。で、そういう人たち『あれが映画になったんだ、観にいこう』って人たちをがっかりさせたくない。後は原作を知らない人たちもね、原作を読まずにみたけどおもろく観れたって、言って欲しいし、また自分(監督自身)と同じ時代を生きた人たちが、「ああ、分かるよ、面白いよ」とかって言ってもらえることが、僕はそれが嬉しいなと思ってますけどね。
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