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●BLOOD+講座 第9回 藤咲淳一(『BLOOD+』監督)×須田剛一氏(『BLOOD+ One Night Kiss』ディレクター)対談

BLOOD+講座第9回はPS2ゲーム『BLOOD+ One Night Kiss』発売を記念して、『BLOOD+』の監督・藤咲淳一氏とゲーム『BLOOD+ One Night Kiss』のディレクター・須田剛一氏のスペシャル対談をお届けします。
女子高生・小夜と、小夜を追う捜査官・青山のふたつの視点から、吸血する怪物・翼手との戦いを描くゲーム『BLOOD+ One Night Kiss』に込められた想いとは!


須田氏 須田
『BLOOD+ ONE NIGHT KISS』は、プロダクションI.Gの作品をゲーム化する、という部分をかなり意識しました。ずいぶん自由に作らせていただいたので、逆に「試されて」いるんじゃないかという気持ちもあって。僕からみれば、ある意味でゲームからテレビシリーズへのラブレターみたいな想いがあります。

――
アニメの主人公は小夜ですが、ゲームのもうひとりの主人公は青山。ふたりの関係がそのままアニメ『BLOOD+』とゲーム『BLOOD+ ONE NIGHT KISS』の関係にあてはまりそうですね。

須田
青山が小夜に、肉体的にも精神的にも近づいていく物語なんです。
はたしてふたりは会えるのか?「ONE NIGHT KISS」というのは一夜限りのキスという意味ですが、タイトルが物語の軸そのものになっています。

――
『BLOOD+ ONE NIGHT KISS』が発売されるころには、アニメ『BLOOD+』もいよいよクライマックスに突入ですね。


藤咲氏 藤咲
作業的に脚本は終わって、あとは絵コンテですね。当初よりも、予想以上にキャラクターが立ってきちゃって、どのように最後を描けばいいのか、ずいぶん悩みました。すべてのキャラクターについて、ひとつのゴールは作ってあげられたんじゃないかと思うんです。最初に『BLOOD+』を作ろうと思ったときから変えていない部分があって。最終話の50話では、そこに辿り着けました。

――
アニメ『BLOOD+』で描こうとしていたテーマは何ですか?

藤咲
戦う道具として生きることを強要された少女・小夜を、世界がどのように受け入れるのか。そういったことを通じて、絆や家族というものを描けたらと思っていたんです。最後には、小夜を普通の女の子に戻したいなという想いもありました。

――
9月にはお二人の『BLOOD+』が同時に楽しめることになりますね。

藤咲
青息吐息ですが、最後まで走り抜けます。
須田
小夜がどうなるのかは楽しみですね。
藤咲
ゲームもグラスホッパーが男気のあるものを完成させてくれると思うんで。
須田
ははは。倫理規定と抗うぐらいしか、戦う相手はいないんですけどね(笑)。
藤咲
プロダクションI.Gも、もともと社長の石川(光久)がいろいろなものに抗って、常識を打ち破るタイプの人間なんで、『BLOOD+』も戦いながら作りましたよ。
須田
ぜひ、プロダクションI.Gさんとグラスホッパー・マニファクチュアでコラボレーションをいつか、もう一度やりましょう。
藤咲
『シルバー事件』なんかでね(笑)。アニメ化をするなら放送局を見つけるのが大変そうですけど(一同爆笑)

――
おふたりは『BLOOD+』が終わったら、どうしますか?

藤咲氏&須田氏 須田
久しぶりに夏休みが取れそうなんです。藤咲さんは?
藤咲
10月まで無理そうですね。でも、休みになったら、沖縄に行こうと思っているんです。『BLOOD+』の物語が沖縄から始まったように、僕自身がもう一度沖縄へ行くことで、僕の中の『BLOOD+』を終わりにしようと思っています。

*「2006年8月 都内某所にて」
*「One Night Kiss」公式サイトと、コミュニティサイト「CLAPPA!」でも別バージョンのインタビューが掲載中!


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